After Effects
PR

After Effectsで素材を「ぼよん」と出す方法【2026年版】バウンスのエクスプレッションとワンクリックパネル

kitagawatetsuro
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
After Effectsでイラスト素材をぼよんと弾ませて出現させるバウンスのエクスプレッションとパネルを紹介するアイキャッチ画像

イラスト素材やロゴが、ぼよん、と弾みながら登場する動き。VTuberの配信画面やOP動画でよく見ますが、キーフレームだけで作ると、行き過ぎて戻る細かい動きを何個も打つことになって大変です。「2つのキーフレーム+余韻のエクスプレッション」で作ると、手間が一気に減ります。

🫧 ぼよん表示
📜 エクスプレッション
🔘 一括パネル

✅ 結論:2つのキーフレームと「余韻の式」で、ぼよんと弾む動きが作れる

スケールを0%→100%の2キーにして、2つ目のキーのあとに「だんだん小さくなる波」を足す式を入れると、少し行き過ぎて戻る「ぼよん」とした動きになります。式は、この記事のコードをコピーするだけで使えます。毎回やるのが面倒な人向けに、ボタン1つで作れる自作パネル「Bounce Expression」も、ダウンロードできるようにしました。

ぼよんの
仕組み
手動で作る
手順
ボタン1つの
パネル
注意点
(自己責任)

エクスプレッションの基本はAfter Effectsのエクスプレッション入門、動きをループさせる方法はAfter Effectsのループアニメーション作り方もあわせてご覧ください。この記事は「ぼよんと弾む動き」に絞って解説します。

こっこちゃん「ロゴが登場する時に、ぼよんって弾ませたいんですけど、キーフレームを細かく打つのが大変で……」

白い鴉「キーフレームは2つだけでいいよ。そのあとの『行き過ぎて戻る』部分は、式に任せると楽なんだ」

📋 この記事の要約

「ぼよん表示」は、スケールに0%と100%の2つのキーフレームを打ち、2つ目のキーのあとに減衰する波を足すエクスプレッションを入れて作ります。式の中の3つの数字(0.12・6・8)が、行き過ぎる大きさ・揺れの速さ・収まる速さを決めています。この動きや、回転・スケールのゆらゆら、白フチ、ドロップシャドウ、グリーンバック抜きなどをボタン1つで作れる自作パネル「Bounce Expression」も配布しています。ただし、パネルの「ぼよん表示」と「ゆらゆら」は、選んだレイヤーのスケール・回転にある既存のキーフレームとエクスプレッションを消してから作り直します。無保証・自己責任で、実行前に必ず保存してください。

🧠 「ぼよん」の仕組み

ぼよんと弾む動きは、「最終的なサイズより少し大きくなり、少し小さくなり、また少し大きくなり……と、揺れながらだんだん収まっていく」動きです。これを全部キーフレームで打つと大変なので、次のように分けて作ります。

スケールに0パーセントと100パーセントの2つのキーフレームを打ち、2つ目のキーの後に減衰する波を足して行き過ぎて戻る動きになる仕組みを示すインフォグラフィック
  • 1キーフレームは2つだけ:スケール0%(出現前)と、10フレーム後のスケール100%(出現後)
  • 22つ目のキーのあとに、余韻の式を足す:「だんだん小さくなる波」を100%に足して、行き過ぎて戻る動きを作る

この式で試算すると、2つ目のキーのあと、スケールは約0.04秒で最大約109%まで行き過ぎ、約0.12秒で約96%まで戻り、約0.4秒で100%に落ち着きます。

✍️ 手動で作る手順

パネルを使わなくても、次の手順とコードだけで作れます。

レイヤーを選んでSキーでスケールを出し、0パーセントと100パーセントの2キーを打ち、Altキーを押しながらストップウォッチをクリックして式を貼る4つの手順のインフォグラフィック
  • 動かしたいレイヤーを選び、Sキーでスケールを表示する
  • 出現させたい時間で、スケールのストップウォッチをクリックし、値を0%にする
  • 10フレーム進めて、スケールを100%にする(2つ目のキーフレーム)
  • Altキー(MacはOption)を押しながら、スケールのストップウォッチをクリックして式の入力欄を開き、下のコードを貼り付ける
result = value;
if (numKeys >= 2 && time > key(2).time) {
    t = time - key(2).time;
    base = key(2).value;
    wave = 1 + 0.12 * Math.sin(t * 6 * 2 * Math.PI) / Math.exp(8 * t);
    result = base * wave;
}
result;

コードの中の3つの数字を変えると、動きの感じが変わります。

式の中の3つの数字として0.12は行き過ぎる大きさ、6は揺れの速さ、8は収まる速さを表すことを示すインフォグラフィック
数字 意味 変えるとどうなるか
0.12 行き過ぎる大きさ(最初に12%分の波) 大きくすると、より大げさに弾む
6 揺れの速さ(1秒に6往復) 大きくすると、小刻みに速く揺れる
8 収まる速さ 大きくすると、すぐ収まる。小さくすると、長く揺れる

💡 2つ目のキーフレームの値と位置を変えると、最終的なサイズと、出現し終わるまでの速さを調整できます。式は2つ目のキーのあとにだけ働くので、キーフレームは必ず2つ以上打っておいてください。

🎛️ どのプロパティにも使える「減衰バウンス」

パネルの「減衰バウンス」は、スケールだけでなく、2つ以上のキーフレームがある数値のプロパティに使える、もう少し汎用的な式です。揺れの大きさ(最大振幅)を、レイヤーに付けたスライダー制御「Bounce Max」の値で調整できます。

freq = 5; // speed
decay = 7; // damping
amp = 25;
try { amp = Math.max(0, effect("Bounce Max")(1)); } catch (err) {}
result = value;
if (numKeys >= 2 && time >= key(2).time) {
    t = time - key(2).time;
    w = Math.sin(freq * t * 2 * Math.PI) / Math.exp(decay * t);
    offset = amp * w;
    if (typeof value === "number") {
        result = value + offset;
    } else if (value.length === 2) {
        result = [value[0] + offset, value[1] + offset];
    } else if (value.length >= 3) {
        result = [value[0] + offset, value[1] + offset, value[2]];
    }
}
result;

使い方は、「エフェクト」→「エクスプレッション制御」→「スライダー制御」を追加して名前を「Bounce Max」にし、このコードをプロパティの式に貼り付けるだけです。スライダーがない場合は、揺れの大きさ25で動きます。試算では、振幅25の場合、2つ目のキーのあと約0.04秒で+18まで行き過ぎ、約0.14秒で-9まで戻り、約0.56秒で落ち着きます。

💡 この式は、X・Yの両方に同じ量を足します。スケールには向いていますが、位置に使うと斜めにずれて弾むので、注意してください。

🔘 ボタン1つで作る「Bounce Expression」パネル

上の動きを毎回手で作るのは面倒なので、ボタン1つで作れるようにしたのが、自作の「Bounce Expression」パネルです(バージョン1.1.6)。ぼよん表示のほかに、次の機能が入っています。

減衰バウンス・回転ゆらゆら・スケールゆらゆら・ぼよん表示・白フチ・ドロップシャドウ・グリーン抜き・NULL作成・プリコンポのボタンが並んだパネルの機能一覧のインフォグラフィック
ボタン できること 主な初期値
0%からぼよん表示 選んだレイヤーのスケールに0%と最大値の2キーを作り、余韻の式を入れる 最大値100%/到達10フレーム
減衰バウンス(選択プロパティに適用) 選んだプロパティの2つ目のキーのあとに、減衰する揺れを足す 最大振幅25
回転ゆらゆら 回転に+角度・-角度の2キーを作り、式で往復させる 最大角度3度/片道20フレーム
スケールゆらゆら スケールにXとYを入れ替えた2キーを作り、式で往復させる X95%・Y105%/片道20フレーム
白フチ 白・不透明度100%の境界線(レイヤースタイル)を追加する 太さ5px
ドロップシャドウ 黒い影を追加し、各値をエフェクトコントロールに連動させる 不透明度75%・距離5px・サイズ5px・角度135度
Keylight:グリーン抜き 選んだレイヤーの真緑をアルファで抜く 抜く色は真緑(後から変更可)
素材中心へNULL作成 選んだ各レイヤーの見た目の中心に、NULLを1個ずつ作る ―
マスク範囲でプリコンポ マスクの範囲や素材のサイズで、プリコンポーズする(3種類のボタン) ―

VTuberの立ち絵やロゴの素材を、登場させる・ゆらゆらさせる・フチや影を付ける、という作業を、レイヤーを選んでボタンを押すだけで進められます。

⬇️ ダウンロードと導入手順

⬇️ ツールのダウンロード

Bounce Expression パネル v1.1.6(zip・約31KB)
中身:BounceExpressionPanel.jsx/アイコンのフォルダ/説明書.txt

⚠️ ご利用前に必ずお読みください(自己責任・バージョンについて)

  • 自作のツールです。無保証で、ご利用は自己責任でお願いします。利用によって生じたデータの損失・不具合などについて、作者は責任を負いません。
  • 実行する前に、必ずプロジェクトを保存し、できればコピーを取ってください。
  • 動作確認環境は、Windows 11(25H2)とAfter Effects 2026(26.5)です。他のバージョン(古いAfter Effects、Macなど)では、動かない・動作が変わることがあります。After Effectsのバージョンアップで動かなくなる可能性もあります。
  • ダウンロードしたzipを展開し、「BounceExpressionPanel.jsx」と「BounceExpressionPanel_icons」フォルダを、After Effectsの「Scripts」→「ScriptUI Panels」フォルダにコピーする(Windowsの例:C:\Program Files\Adobe\Adobe After Effects 2026\Support Files\Scripts\ScriptUI Panels)
  • After Effectsを起動する(起動中だった場合は再起動する)
  • メニューの「ウィンドウ」の一番下にある「BounceExpressionPanel.jsx」を選ぶ
  • 動かしたいレイヤーを選んで、パネルのボタンを押す

💡 アイコンのフォルダは、.jsxと同じ場所に置いてください。ないとボタンのアイコンが表示されません。このパネルはファイルを書き出さないので、環境設定の変更は必要ありません。グリーン抜きには、After Effectsに入っているKeylightを使います。

⚠️ 注意点(自己責任・バージョン)

ぼよん表示とゆらゆらは既存のキーフレームとエクスプレッションを消すこと、減衰バウンスは3つ目以降のキーを削除すること、実行前に保存と複製をすることを示す注意点のインフォグラフィック
  • 既存のキーフレームとエクスプレッションが消える:「ぼよん表示」「回転ゆらゆら」「スケールゆらゆら」は、選んだレイヤーのスケール・回転にあるキーフレームとエクスプレッションを、すべて消してから作り直します
  • 3つ目以降のキーフレームが消える:「減衰バウンス」は、キーフレームが3つ以上ある場合、3つ目以降を削除します
  • 実行前に保存し、重要なレイヤーは複製しておく:実行直後なら、Ctrl+Zで取り消せます
  • 動作確認は、Windows 11(25H2)とAfter Effects 2026(26.5)です:他のバージョン、特にMacでは未確認で、動かない場合があります。バージョンアップで動作が変わる可能性もあります

❓ よくある質問

Q. 貼り付けた式がエラーになります。

A. コードをコピーした時に、全角スペースなどが混ざっていないか確認してください。また、ぼよんの式は、キーフレームが2つ以上ある数値プロパティ(スケールなど)に入れる必要があります。

Q. 動きを変えたい時は、どこを直せばいいですか?

A. 式の中の3つの数字を変える方法と、2つ目のキーフレームの値・位置を変える方法があります。パネルで作った場合も、式とキーフレームは普通に編集できます。

Q. 実行したら、元の動きが消えてしまいました。

A. 実行直後なら、Ctrl+Zで取り消せます。保存してしまった場合は戻せないため、実行前の保存と、レイヤーの複製をおすすめします。

Q. Macでも使えますか?

A. 動作確認はWindowsで行っています。Macでは未確認です。

📋 まとめ

  • ぼよんと弾む動きは、2つのキーフレームと、2つ目のキーのあとに足す「減衰する波」の式で作れる
  • 式の3つの数字(0.12・6・8)が、行き過ぎる大きさ・揺れの速さ・収まる速さを決める
  • パネル「Bounce Expression」なら、ぼよん表示やゆらゆら、白フチ、影などをボタン1つで作れる
  • パネルは既存のキーフレームやエクスプレッションを消すので、実行前の保存と複製が必須
  • 無保証・自己責任で、動作確認はWindows 11とAfter Effects 2026(26.5)

次に読む記事

エクスプレッションの基本はAfter Effectsのエクスプレッション入門、複数のレイヤーをまとめて動かす方法はAfter Effectsのヌルオブジェクトと親子付けの使い方、レイヤーに影や光彩を付ける方法はAfter Effectsのレイヤースタイルの使い方もあわせてご覧ください。

ABOUT ME
記事URLをコピーしました