After Effectsで緑背景のパーツ素材を自動で分割する方法【2026年版】レイヤーごとに切り出すパネル

緑背景に並べたパーツ素材のシートや、透明なPNGにバラバラに並んだパーツを、After Effectsでパーツごとのレイヤーに分けたい。1つずつ矩形マスクを描いて、緑を抜いて、アンカーポイントを動かして……を、パーツの数だけ繰り返すのは大変です。
✂️ パーツ分割
🪟 Windows専用
✅ 結論:画像レイヤーを1枚選んでボタンを押すと、パーツごとのレイヤーに自動で分けられる
自作のパネル「Auto Parts Splitter」は、選んだ画像の中から、パーツのまとまりを自動で見つけて、パーツごとのレイヤー(矩形マスク・緑抜き・アンカーポイントの中央化つき)を作ります。元の画像ファイルは変更しません。Windows専用で、重なり合ったパーツは分けられない、という制限もあります。この記事では、仕組み、設定項目、実際に試した結果、導入方法と注意点を解説します。
手間自動分割の
仕組み試した
結果導入と
注意点
分割したパーツを動かす方法はAfter Effectsのパペットツールの使い方、ボーンを入れて動かす方法はAfter EffectsのDuik(ボーンツール)の使い方もあわせてご覧ください。この記事は「パーツごとのレイヤーに分ける下準備」に絞って解説します。
こっこちゃん「パーツ素材が1枚の緑背景のシートになっていて、AEで動かすために1個ずつ切り出さないといけないんです……」
白い鴉「パーツが何十個もあると、それだけで1日つぶれちゃうよね。パーツの範囲を自動で見つけて、レイヤーに分けてくれるツールを使うと楽になるよ」
📋 この記事の要約
Auto Parts Splitterは、緑背景(または透明)の画像から、背景と区別できるパーツのまとまりを自動で見つけ、パーツごとのレイヤーを作るWindows専用のパネルです。各パーツのレイヤーには、そのパーツの範囲の矩形マスク、Keylightによる緑抜き、アンカーポイントの中央化が設定されます。設定項目は、緑判定(1.35)・最小面積(0.2%)・余白(8px)です。1200×800pxのテスト画像で試したところ、7つの図形から5つのパーツが検出され、重なっていた2つは1つにまとまり、ごく小さな点は無視されました。重なり合うパーツは分けられないこと、Windows標準のPowerShellを使うこと、無保証・自己責任であることに注意してください。
Table of Contents
🧩 パーツを手で分ける手間
1枚の画像に並んだパーツを、After Effectsでパーツごとのレイヤーにするには、手作業だとパーツ1つにつき、次の作業が必要です。
- 画像レイヤーを複製する
- パーツの範囲に矩形マスクを描く
- Keylightなどで緑背景を抜く
- 回転や拡大縮小の中心になるよう、アンカーポイントをパーツの中央へ動かす
この4つを、パーツの数だけ繰り返すことになります。パーツが20個あれば80回の作業です。
🔍 自動分割の仕組み
Auto Parts Splitterは、画像を解析して、背景と区別できる「つながった部分」ごとに、そのまわりを囲む四角(バウンディングボックス)を見つけます。見つけた四角ごとに、手作業の4つの工程を自動で行います。

- 背景の判定は自動:画像に透明な部分があれば「透明PNG」、なければ「緑背景」として判定する(Keylightは緑背景の場合だけ適用される)
- パーツごとにレイヤーを複製:元レイヤーを複製して、「(元の名前)_Part_1」のように名前を付け、そのパーツの範囲の矩形マスクを付ける
- 緑背景ならKeylightを適用:各パーツのレイヤーに、緑を抜くKeylightを付ける
- アンカーポイントを中央へ:各パーツのアンカーポイントを、パーツの中央へ移動する
元の画像ファイルは変更されません。実行後は、元のレイヤーを表示したままにするか、非表示にするかを選べます。処理は、編集メニューの「取り消し」で元に戻せます。
⚙️ 設定項目
パネルには、次の設定があります。

| 設定 | 初期値 | 意味 |
|---|---|---|
| 緑判定 | 1.35 | どれくらい緑が強い色を「背景」とみなすか。大きくするほど、背景とみなされる色が限られる |
| 最小面積(%) | 0.2 | 画像全体に対するこの割合より小さいまとまりは、ゴミとして無視する |
| 余白(px) | 8 | 検出したパーツの四角を、上下左右にこの分だけ広げる |
| 各パーツへKeylightを適用 | オン | 緑背景の場合に、各パーツへ緑抜きを付ける |
| 各パーツのアンカーポイントを中心へ移動 | オン | 各パーツのアンカーポイントを中央に置く |
| 元レイヤーを表示したまま残す | オフ | オフのままだと、分割後に元のレイヤーが非表示になる。オンにすると、表示したまま残る |
もう1つ、「背景を透明化してトリミング」というボタンもあります。こちらは、パーツ全体を囲む範囲だけを残して、緑背景を透明にしたプリコンポジションを作る機能です。
🧪 実際に試した結果
このツールの画像解析の部分(PowerShellのスクリプト)を、テスト画像で実際に動かして確かめました。1200×800pxの緑背景の画像に、次の7つの図形を置いています。

| テスト画像の中身 | 検出結果 |
|---|---|
| 赤い円 | 1つのパーツとして検出 |
| 青い四角 | 1つのパーツとして検出 |
| 黄色い楕円 | 1つのパーツとして検出 |
| 赤い四角 | 1つのパーツとして検出 |
| 紫の円と橙の円(一部が重なっている) | 2つで1つのパーツとして検出 |
| ごく小さな点(6×6px) | 無視された |
同じ画像を、背景を透明にしたPNGにしても、「透明PNG」と判定され、同じ5つのパーツが検出されました。解析にかかった時間は、1.5〜2秒ほどでした。
💡 確認したのは、画像解析の部分だけです。After Effectsの中で、パーツごとのレイヤーを作るところまでの全工程は、この記事のための検証では実行していません。実際の動作はご自身の環境で確認してください。
⬇️ ダウンロードと導入手順
⬇️ ツールのダウンロード
Auto Parts Splitter v1.1.6(zip・約12KB)
中身:AutoPartsSplitter.jsx/AutoPartsSplitter_assets(フォルダ)/説明書.txt
⚠️ ご利用前に必ずお読みください(自己責任・バージョンについて)
- 自作のツールです。無保証で、ご利用は自己責任でお願いします。利用によって生じたデータの損失・不具合などについて、作者は責任を負いません。
- 実行する前に、必ずプロジェクトを保存し、できればコピーを取ってください。
- 動作確認環境は、Windows 11(25H2)とAfter Effects 2026(26.5)です。他のバージョン(古いAfter Effects、Macなど)では、動かない・動作が変わることがあります。After Effectsのバージョンアップで動かなくなる可能性もあります。
⚠️ このツールは、Windows標準のPowerShellを使います
- 画像の解析のために、同梱の「detect_parts.cmd」を実行します。この中身は、PowerShellを、実行ポリシーを一時的に外して(-ExecutionPolicy Bypass)起動する1行です。
- 起動するPowerShellのスクリプト(run_detect_parts.ps1、detect_parts.ps1)は、メモ帳で開いて内容を確認できます。
- ご自身で内容を確認し、納得した上でお使いください。
"C:\Windows\System32\WindowsPowerShell\v1.0\powershell.exe" -NoProfile -ExecutionPolicy Bypass -File "%~dp0run_detect_parts.ps1"

- ダウンロードしたzipを展開し、「AutoPartsSplitter.jsx」と「AutoPartsSplitter_assets」フォルダを、After Effectsの「Scripts」→「ScriptUI Panels」フォルダに、同じ場所にコピーする(Windowsの例:C:\Program Files\Adobe\Adobe After Effects 2026\Support Files\Scripts\ScriptUI Panels)
- メニューの「編集」→「環境設定」→「スクリプトとエクスプレッション」で、「スクリプトによるファイルへの書き込みとネットワークへのアクセスを許可」にチェックを入れる(解析の依頼ファイルを一時フォルダに書き出すために必要)
- After Effectsを起動する(起動中だった場合は再起動する)
- メニューの「ウィンドウ」の一番下にある「AutoPartsSplitter.jsx」を選ぶ
▶️ 使い方
- 画像をコンポジションに置く:緑背景(または透明)の画像を置き、そのレイヤーを1つだけ選ぶ
- プロジェクトを保存する:念のため、実行前に保存しておく
- 「選択画像をパーツごとに自動分割」を押す:パーツごとのレイヤーが作られ、何個に分割されたかが表示される
- 結果を確認する:思ったように分かれていなければ、「取り消し」で戻し、緑判定・最小面積・余白を調整してやり直す
画像を含むプリコンポジションのレイヤーを選んだ場合は、中の画像ファイルを探して解析します。
⚠️ できないことと注意点

- 重なり合っているパーツは、1つにまとまる:つながっている部分は1つのパーツとして扱うため、重なった2つのパーツや、髪の毛のようにつながった部分は分けられません
- 矩形のマスクなので、隣のパーツが写り込むことがある:パーツの範囲は四角で切り出すため、四角の中に別のパーツの一部が入る場合があります
- 緑っぽいパーツは、背景とみなされることがある:緑・黄緑・エメラルドなど緑が強いパーツは、検出されない場合があります。緑判定の数値を調整すると、改善することがあります
- 対象はロックされていない、親のない2Dの画像レイヤー:3Dレイヤー、親が設定されたレイヤー、ロックされたレイヤーは使えません。選べるのは1枚だけです
- 解析に30秒以上かかると失敗します:非常に大きな画像では、時間切れになる場合があります
- Windows専用です:動作確認は、Windows 11(25H2)とAfter Effects 2026(26.5)です。他のバージョンでは動かない場合があります
❓ よくある質問
Q. 元の画像ファイルは変更されますか?
A. 変更されません。プロジェクトの中で、レイヤーを複製してマスクなどを付ける処理です。
Q. パーツが多すぎて、ゴミのような小さな部分まで分割されます。
A. 「最小面積(%)」の数値を大きくすると、小さなまとまりが無視されます。
Q. Macでも使えますか?
A. 使えません。画像の解析にWindows標準のPowerShellを使うため、Windows専用です。
Q. パーツの切り出しの精度を上げるには?
A. このツールは、検出した範囲を四角で切り出す簡易的なものです。髪の毛など細かく重なったパーツをきれいに分けたい場合は、描く段階で、パーツごとにレイヤーを分けておくのが確実です。
📋 まとめ
- Auto Parts Splitterは、緑背景または透明の画像から、パーツごとのレイヤーを自動で作るWindows専用のパネル
- 各パーツに、矩形マスク・Keylight・アンカーポイントの中央化が設定される。元の画像ファイルは変更されない
- 設定は、緑判定(1.35)・最小面積(0.2%)・余白(8px)
- テスト画像では、7つの図形から5つのパーツが検出され、重なったパーツは1つにまとまった
- Windows標準のPowerShellを使う。無保証・自己責任で、内容を確認してから使う
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