After Effectsのモーションブラーが効かない時の直し方【2026年版】2つのスイッチとシャッター角度の設定

動きにイーズを付けたのに、まだ何かカクカクして見える。そこで「モーションブラー」のスイッチを入れてみたのに、画面は何も変わらない。After Effectsを始めたばかりの人が、ほぼ全員つまずく所です。この記事では、モーションブラーが効かない時に確認する場所と、ぶれの量の調整方法を解説します。
🔘 2つのスイッチ
📐 シャッター角度
✅ 結論:モーションブラーが効かない時は、「レイヤーのスイッチ」と「コンポジションのボタン」の2か所を確認する
モーションブラーは、レイヤーごとのスイッチと、コンポジション全体のボタンの、両方がオンの時だけ画面に表示されます。両方オンでも変わらない時は、動いているのがレイヤーそのものではなく、動画の中身である可能性があります。ぶれの量は、コンポジション設定の「シャッター角度」で変えられます。
2か所スイッチの列が
見えない時かからない
動きがあるシャッター角度で
量を変える
こっこちゃん「モーションブラーのスイッチを入れたのに、何も変わりません……壊れてますか?」
白い鴉「壊れてないよ。スイッチはもう1か所あって、両方オンにしないと画面に出ないんだ」
📋 この記事の要約
After Effectsのモーションブラーは、動いているレイヤーに「ぶれ(残像)」を付けて、動きをなめらかに見せる機能です。効かない時は、まずタイムラインの各レイヤーにあるモーションブラーのスイッチと、タイムライン上部にあるコンポジション全体のボタンの、両方がオンになっているかを確認します。スイッチの列が見えない時は、F4キーで「スイッチ / モード」を切り替えます。モーションブラーは、位置・回転・スケールなど、レイヤーそのものの動きにだけかかり、撮影した動画の中の動きにはかかりません。ぶれの量は、コンポジション設定の「高度」タブにある「シャッター角度」(初期値180°)で調整します。重くなるので、作業中はコンポジション側のボタンをオフにしておくのがおすすめです。
Table of Contents
💨 モーションブラーとは
カメラで速く動く物を撮ると、ぶれて写ります。モーションブラーは、この「ぶれ」をAfter Effectsの動きに付ける機能です。ぶれがないと、速い動きは1コマずつパラパラと切り替わって見えますが、ぶれがあると、コマとコマの間がつながって、なめらかに見えます。

動きの速さの付け方(イーズ)と組み合わせると、動きの見た目が一気に良くなります。イーズについてはAfter Effects イージング入門で解説しています。この記事は「モーションブラーが効かない」時の直し方に絞ります。
🔘 原因1:スイッチが片方しか入っていない
いちばん多い原因です。モーションブラーのスイッチは、2か所にあります。

- レイヤーのスイッチ:タイムラインの各レイヤーの行にある、丸が重なったマークの欄。ぶれを付けたいレイヤーごとにオンにする
- コンポジションのボタン:タイムラインの上のほうにある、同じ丸が重なったマークのボタン。オンにすると、スイッチを入れたレイヤー全部のぶれが画面に表示される
レイヤーのスイッチは「このレイヤーにぶれを付ける」という予約で、コンポジションのボタンは「予約したぶれを、いま画面に表示する」という切り替えです。両方がオンの時だけ、プレビューにぶれが表示されます。
💡 新しいバージョンには、レイヤーのスイッチを入れると、コンポジションのボタンも自動でオンになる設定があります(「編集」→「環境設定」→「プレビュー」の「フレームブレンドおよびモーションブラーのレンダリングを自動で有効化」)。それでも、あとからコンポジションのボタンをオフにした場合は表示されなくなります。効かない時は、コンポジションのボタンがオンになっているかを確認してください。
👀 原因2:スイッチの列が見えていない
「レイヤーの行に、丸が重なったマークの欄が見当たらない」という時は、スイッチの列が隠れています。

- タイムラインパネルの下にある「スイッチ / モード」をクリックする(またはF4キーを押す)
- 列が「モード」から「スイッチ」に切り替わり、丸が重なったマークの欄が出てくる
- ぶれを付けたいレイヤーの欄をクリックして、オンにする
メニューから入れることもできます。レイヤーを選んで、「レイヤー」→「スイッチ」→「モーションブラー」を選びます。
🎥 原因3:モーションブラーがかからない種類の動き
2か所ともオンなのに変わらない時は、動きの種類を確認します。モーションブラーがかかるのは、レイヤーそのものを動かした時だけです。

| 動きの種類 | モーションブラー | 代わりの方法 |
|---|---|---|
| 位置・回転・スケールにキーフレームを打って、レイヤーを動かした | かかる | ― |
| 撮影した動画の中で、人や物が動いている | かからない | 「ピクセルモーションブラー」エフェクト |
| 動きがとてもゆっくり | かかるが、ぶれが小さくて見えない | シャッター角度を上げる |
| プリコンポーズした中のレイヤーが動いている | 中のレイヤーのスイッチがオフだと、かからない | プリコンポジションを開いて、中のレイヤーのスイッチを入れる |
撮影した動画の中の動きにぶれを足したい時は、「エフェクト」→「時間」→「ピクセルモーションブラー」を使います。映像を分析して、動いている部分にぶれを足してくれるエフェクトです。
📐 ぶれの量を変える:シャッター角度
「かかっているけれど、弱い(または強すぎる)」という時は、コンポジション設定で量を変えます。

- 「コンポジション」→「コンポジション設定」を開く(Ctrl+K、MacはCmd+K)
- 「高度」タブを開く
- 「モーションブラー」の欄にある「シャッター角度」の数値を変える
- シャッター角度:ぶれの大きさ。初期値は180°で、数値を上げるほどぶれが大きくなる(最大720°)。迷ったら180°のままで大丈夫
- シャッターフェーズ:ぶれが出るタイミングのずれ。シャッター角度の半分をマイナスにした値(180°なら-90°)にすると、ぶれが物の中心にそろう。基本は触らなくてよい
- フレームあたりのサンプル数:シェイプレイヤーや3Dレイヤーのぶれの細かさ。ぶれが段々に見える時に上げる
- 最大適応サンプル数:ふつうの2Dレイヤーのぶれの細かさの上限。とても速い動きで、ぶれが点々に見える時に上げる
各項目のくわしい説明は、Adobeの公式ヘルプ「After Effects の多彩なアニメーションツール」にあります。コンポジション設定のそのほかの項目はAfter Effectsのコンポジション設定の決め方で解説しています。
📤 書き出しと、重さの対策
モーションブラーをオンにすると、1コマを作るのに何回も計算するので、プレビューが重くなります。次のように使い分けると、作業が楽になります。

- 作業中:レイヤーのスイッチは入れたまま、コンポジションのボタンだけオフにする。ぶれの計算をしないので軽くなる
- 確認する時:コンポジションのボタンをオンにして、プレビューする
- 書き出す時:レンダーキューの「レンダリング設定」を開き、「モーションブラー」が「チェックしたレイヤーをオン」になっているか確認する。「すべてのレイヤーをオフ」になっていると、書き出した動画にぶれが付かない
プレビューが重い時のそのほかの対策は、After Effectsが重い・プレビューがカクつく時の対処法にまとめています。
こっこちゃん「上のボタンを押したら、ちゃんとぶれました! ずっと片方だけ押してました……」
白い鴉「みんな通る道だよ。作業中は上のボタンをオフにしておくと軽いから、覚えておいてね」
❓ よくある質問
Q. すべてのレイヤーにモーションブラーを付けたほうがいいですか?
A動いているレイヤーだけで十分です。動かないレイヤーにスイッチを入れても、見た目は変わりません。文字を読ませたいテロップは、ぶれると読みにくくなるので、動きが速い時だけ付けるのがおすすめです。
Q. プレビューではぶれているのに、書き出した動画ではぶれていません。
Aレンダーキューの「レンダリング設定」で、「モーションブラー」が「すべてのレイヤーをオフ」になっていないか確認してください。「チェックしたレイヤーをオン」にすると、スイッチを入れたレイヤーにぶれが付きます。
Q. ぶれが、なめらかではなく段々(何重にも重なった線)に見えます。
Aぶれを作るための計算の回数が足りていません。コンポジション設定の「高度」タブで、シェイプレイヤーや3Dレイヤーなら「フレームあたりのサンプル数」を、ふつうの2Dレイヤーなら「最大適応サンプル数」を上げてください。数値を上げるほど、重くなります。
📋 まとめ
- モーションブラーが効かない時は、レイヤーのスイッチと、コンポジションのボタンの2か所を確認する
- スイッチの列が見えない時は、F4キーで「スイッチ / モード」を切り替える
- かかるのは、レイヤーそのものの動きだけ。動画の中の動きには「ピクセルモーションブラー」を使う
- ぶれの量は、コンポジション設定の「高度」タブの「シャッター角度」で変える(初期値180°)
- 作業中はコンポジションのボタンをオフにして軽くし、書き出す時はレンダリング設定を確認する
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